2015年9月22日火曜日

『自分の感受性くらい』

ちょいと精神的に辛かったので、ひとり家を抜け出して、ひとりの時間。
こんな時間、最近全然なかった。

そんな中、心に突き刺さったのが茨木のり子さんの『自分の感受性くらい』という詩。
そう、そうです。
きちんと守ろう、私の感受性。
もう少し、自分と向き合ってから、帰ろうと思います。

茨木のり子『自分の感受性くらい』

ぱさぱさに乾いてゆく心を
ひとのせいにはするな 
みずから水やりを怠っておいて
気難しくなってきたのを
友人のせいにはするな
しなやかさを失ったのはどちらなのか
苛立つのを
近親のせいにはするな
なにもかも下手だったのはわたくし
初心消えかかるのを
暮らしのせいにはするな
そもそもが ひよわな志にすぎなかった
駄目なことの一切を
時代のせいにはするな
わずかに光る尊厳の放棄
自分の感受性くらい
自分で守れ
ばかものよ